2015年3月12日木曜日

指名されるライターになるには/ライターの仕事とは 第6回

関西の編集プロダクション「株式会社これから」では今、
編集ライターの仕事に意欲のある人材を募集しています。
そこで何回かに渡って、
ライターというお仕事の話を掲載したいと思います。
今回はその6回目です。

指名されるライターになるには、
いい文章を書けなければなりません。これは確かです。

では、いい文章って?

書く内容が一番ですが、
「読み心地のいい文章」であることも大切です。
読み心地が悪いと、最後まで読んでもらえないからです。

いい音楽に、魅力的なリズムとメロディがあるように、
いい文章にも、リズムとメロディが必要です。

イントロに何をもってくるか。
静かに始まるのか、びっくりさせるのか。
どこで区切るか。
本当に大切なことを、どのあたりで入れるのか。
長い文章なら、何回ヤマ場をもってくるのか。
最後に余韻を残すのか。
ライター自身が結論を導いて終わるのか。

新人ライターのうちは、
このリズムやメロディを、なかなかつかむことができません。

「いいな」と思える先輩ライターの文章を何度も読み、
素晴らしいと感じる映画、アート、音楽、小説などを繰り返し味わい、
一緒にいると胸がきゅんとするような相手と会話するとき、
ほんのちょっとでも心が動くようにいつも、いつも工夫するうち、
少しずつ力がついてきます。
旅行に行って、知らない人と話すのもいいでしょう。
文章を書いているだけでは、残念ながら行き詰まります。
たくさんのリズムやメロディを吸収した上で、
自分らしい表現を選び取ることが大切だからです。

いわゆる、あたりさわりのない言葉を並べていれば、
「読み心地のいい文章」が完成するのでしょうか。

べらんめえ調でも、完成度の高い文章は魅力的です。
芸術と呼ばれる分野は特に
「あたりさわりのない表現」で人の心を動かすことなどできません。
新聞のように、事実だけがセグメントされている場合でも、
読みたくなる文章と、そうでないものに分かれます。
「あたりさわりのない表現」は「ありきたり」。
「美しい」とは対極です。
ライターの文章も
「つまんないなあ」と思われたら、そこでおしまいなのです。

編集者として、ヘッドライターとして、
数限りない原稿をチェックしてきて思うのですが、
「いい原稿」は、ワードを立ち上げた瞬間から「美しさ」を放ちます。
まずは、すみずみまで行き届いている。
そして読む人にとってベストな読み心地となるように、
洗練されたリズムとメロディがある。
その完成度が「美しさ」につながるのでしょうか。

ここに明確な答えはなく、
「いい文章って何だろう」と、ずっと追究し続ける人だけが、
ライターを続けていけるとも言えそうです。
私もそのひとりです。

「いい文章は、すべからく美しい」株式会社これから


募集の対象となる方
○業界を問わず、就職した経験のある方。
○業界の経験・未経験を問いません。
○ワードを使っての入力ができる方。

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ご連絡はご面倒ですが、
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株式会社これから
chief executive officer 久保田説子