2016年2月22日月曜日

「QREATORS」

これからマネージャー市川です。

ある日ツイッター経由でおもしろいサイトに
出会いました。

クリエイター×クリエイターから生まれる
コンテンツ発信サイト「QREATORS」

誰かがリツイートしていたハフィントンポストの記事
ホリエモン「寿司職人が何年も修行するのはバカ」発言をミシュラン一つ星店オーナーはどう考える?
の記事元をたどってたどり着きました。

起業家、職人、ファッションデザイナー、学者、医師、漁師、
作家、芸術家、アスリートなど
ありとあらゆる業界の「ぶっとんだ創造者」である
QREATORたち(QuantumLeap×Creatorの造語)の
インタビューコンテンツや
畑違いのクリエーターが出会い、刺激を与え合う
対談や鼎談など、
中身の濃いコンテンツがそろっていて
最初は、あれこれおもしろがって読んでましたが、
「このサイト、どんな人が作ってるんだろう?」
ということで、いつものごとくリサーチを開始!

まず、吉本興業でマネージャや新規事業などされていた
佐藤詳悟さんが2015年2月に創業した
株式会社QREATOR AGENTが手掛けるWebサイト
であることがわかりました。
こちらの会社の業務は100名以上のQREATORのみなさん
の営業代理業とプロデュース業がメインということで、
サイト内にQREATORのプロフィールページもあり、
「CONTENTS」ページは、
話題になるようなおもしろいコンテンツを作ることで
QREATORを世の中に広めるPRの場になっています。
情報が広がらなければ意味がないので、
外部のメディアやプラットフォームとの提携も進めている
そうです。
たしかに、この記事、
「退任を決意した「DRESS」編集長が見つめる、編集者の新たな活路とは?(前編) (後編)
は「Newspicks」「ハフィントンポスト」「collegino」など
外部サイトに転載され、コメント欄にはたくさんコメントが寄せられていました。


代表取締役の佐藤詳悟さん、
「現代ビジネス」さんと「サイボウズ式」さんが
立ち上げたコラボメディア「ぼくらのメディアはどこにある?」
にも登場されています。

いかにして“人は売れる”のか? 芸能マネージャーから転身の敏腕P、100名以上の「ぶっとんだ創造者」と見据える夢

メディアの本質は「共通言語」になれるかどうか---1億人に情報を届けるには“結果としてのメディア”がキーワード?


株式会社QREATOR AGENTは、
「QREATORとともにもっと世界を楽しくする」というミッションを掲げ、
「この時代のQREATORにあったプロデューサーを育てる」
「QREATORに刺激を与え、最もその力を発揮できるシステムを創る」
「次世代のQREATORを育成・発掘する」
ことを目指しているそうです。

その実現に向けて、情熱をもって語られる、
今後のビジネス展望。
読んでるだけでワクワクしてきます。

ちなみに、こちらでも佐藤さんが取り上げられています。

吉本興業を辞めてまで、僕が挑戦したかったこと(STORYS.JP)

芸人さんから、信念を持ってぶれないことの大切さを学んだ──QREATOR AGENT社長 佐藤詳悟(GQ Japan)

佐藤さんのように、これまでなかった新しい形のビジネスやメディアを
作り出す方というのは、自ら考え、判断し、行動できる
という基本的な力をきちんともっていて、
過去の経験の中から得た独自の哲学があり、
そしてなによりに情熱の量がはんぱないです。

世界一のクリエーターエージェントを
目指すQREATOR AGENTさんの今後の展開が楽しみです。


最後に、「QREATORS」より、いくつか気になったコンテンツをご紹介。


・キン肉マンは三島由紀夫が作った!?「文学の面白さから編集者へ」新時代の編集者"草彅洋平"
・今の音楽業界に足りていない1つのこと。草彅洋平が見据える、メディアミックスの未来


・クリエイティブな人材が育つ環境とは?「学校教育とクリエイティブ」の関係をひも解く
(東京学芸大学教授で「遊び学」を研究する松田恵示氏×10年以上の引きこもり期間を経て
起業した若手起業家の小幡和輝氏)


・名物編集者3人が語る!これからの時代に残る編集者って?
(「DRESS」編集長山本由樹氏×㈱コルク佐渡島庸平氏×博報堂ケトル嶋浩一郎氏)


・「腸内フローラ研究の最前線」と「自分でできる腸内フローラ改善法」の決定版!
(腸内環境研究者 福田真嗣)


・長時間より長期間、高いパフォーマンスを維持することの必要性
(日本ラグビーフットボール協会コーチングディレクター、
U20ラグビー日本代表監督の中竹竜二氏×予防医学研究者の石川善樹氏)


・日本で唯一の『照明デザイナー』、岡安泉




ほかにもたくさんおもしろいコンテンツがありますので
ぜひサイトを訪問してみてください。

それでは、今回はこの辺で。
読んでいただき、ありがとうございました。



2016年2月8日月曜日

ライターになるには/ライターの仕事とは 第15回

文章で何か大切なことを表現しようとするとき、
自分なりのルールを持っている人もきっと多いはずです。
私の場合、日本語でしか書けないので、
日本語でどう表現するかに、ある程度のルールを持っています。

お仕事だと「統一表記」が重んじられる場合もあるので、
守るように心がけますが、
それすら「こっちのほうが、読み心地いいかもしれないです」と
別案を提案することもあります。
文章の構成とも、内容とも関係なく、
ルールだけで読み心地がちがう。ひいては、読む人の興味の度合いが変わる。
そのくらいの価値と威力があると思っています。

いわば、文章の「肌ざわり」、服でいうところの「着心地」のようなもんです。
テクスチャーともいうんでしょうか。
料理でいえば、調味料かもしれない。

私の文章には、どちらかというと漢字が少ないです。
簡単にいえば「読みやすいから」「読み疲れ防止」なのですが、
「本当に伝えたいこと」を立たせる作用もあると思っています。
漢字には読み方と意味の両方がつまっていて、
見なれた漢字なら考えることなく読み進めることができますが、
なじみがないと、頭に入ってこなくなります。

文字数が200字でも1000字でも、
基本、最も伝えたいことは数行でしかありません。
まずはそれが立たないと、その文章の存在意義そのものがなくなってしまう。
コンセプトにあたる、その数行を除いた残りは、
すべてコンセプトを深く理解してもらうための援護射撃ともいえるものです。

ひらがなが漢字を立たせ、漢字がひらがなを立たせるバランスに。
カタカナは最も目立つので、
入れるのであれば、薄っぺらくならないように気をつけながら、意図的に。

読んだ人に作用して、行動に影響するまで。
「なんとなく気になる文章で、つい読み返したくなる」ように。

まあ、そんなことになっているかどうか、ほんまはわかんないんですが、
ライターのたくらみは、続きます。


「いい文章を読むと、行動したくなる。…はず。」
株式会社これから

2016年1月25日月曜日

「やってみたい!」が目覚める場所「コーボックス」


ライターの久保田です。

行きたいとこ、したいこと、会いたい人がいっぱい。
特に何かを「つくる」に関しては、すぐに引き寄せられてしまいます。

知り合いのライターさんが
コワーキングスペースで仕事をしてるって聞いて、
いっぺん行ってみたいなと思ってました。
ちょっと特別なスペースだっていうので、特に。

取材対象者のオフィスが
実はコワーキングスペースでした、という経験はあるんです。
デスクは自分のがあるけれど、打ち合わせなどは共有スペースで。
小規模で独立する人には便利だろうなあというイメージでした。

でも、知り合いが仕事してるコワーキングスペースは
「ものづくりができるんですよー」っていうから「?????」。
「3Dプリンタやレーザーカッターがあるんですよー」と聞いても、
やっぱり「?????」。
行って、見て、やっと謎がとけました。

レーザーカッターって、いろんなモノが切れるんですねえ。
木も、ガラスも、ゴムも、アクリルも。
しかもしかも、
ただ切るだけやなくて、
彫刻とか、穴あけるとか、名前を入れたりもできるんですねえ!

うちの社名プレートも、あっという間にできあがり。

さっきまで、ただのアクリル板やったのに。
すげっ。

公式サイトでは
「3Dプリンターでつくったマジックハンド」が動いてました。
iPhoneケース、メガネフレームなんかもつくれるそうです。

「これを使えば、何かおもしろいことができるんじゃないか」。
気持ちがむっくりと起き上がる人は多いでしょうね。
コワーキングスペースなので、
そういうことが好きな人が集まってくるわけで、コラボもできる。
使い方の基本も、親切に教えてくれる。

オリジナルのiPhoneケースをつくったら、
ネット通販で人気が出た!という声も聞いて「なるほどなあ」。

「おもしろい」「好きだ」をきっかけに
人が集まり、ビジネスが始まるって、やっぱりいいな。

こういう居場所が、どんどん増えてほしいと思いました。

見学大歓迎だそうです。ぜひ!

ものづくりコワーキングスペース「コーボックス」
http://www.co-box.info/

2015年12月25日金曜日

『嫌われる勇気』~ベストセラーを生み出す編集力

これからマネージャーの市川です。

2015年もあともう少し。
今年は、サイトのリニューアルや
人材の募集に力を入れたこともあり、
情報収集のため
ビジネス書をよく読みました。

その中で、今年最も影響を受けた書籍がこちら。

「嫌われる勇気-自己啓発の源流「アドラー」の教え」
 著者:岸見一郎 , 古賀史健  担当編集:柿内芳文

ご存知の方も多いと思いますが、
国内で89万部、韓国で75万部、台湾で21万部(2015年12月現在)
の売上だそうで、出版不況が叫ばれる中、
2013年12月の発売にもかかわらず、
売れ続けているようです。

この本を読んで、
すっかりアドラー思想が、
自分の考え方のベースになったし、
子育てについても、アドラーの
いわゆる「勇気づけの子育て」実践中
というくらい影響を受けたので、
今年のマイベストブックといえるのですが、
世の中に数あるアドラー本のなかで、
なぜ、この本だけが特によく売れているのか、
そちらにも興味がわいてきました。

もちろん、ウェブ媒体ともからませた
広報戦略も大きいでしょうし、
「ベストセラー」「売り上げ第1位」などのキーワード
があれば、それだけで手にする方も多いでしょう。
ただ、発売から2年たっても売れ続けているので
それだけが理由でもなさそうです。

なぜ、「嫌われる勇気」が売れ続けるのか。
私なりに、考えてみました。

・あえて「アドラー」を前に出さないキャッチーなタイトル
・本の装丁
(単行本だけどハードカバーにせず、何度も読み返すことを想定?)
・帯の伊坂幸太郎氏の推薦文
・哲学者と青年の対話形式の採用
・章タイトルのセレクト

アドラー本であるという理由以外で
ぱっと思い浮かんだのがこれくらい。
で、じーっと考えてると、これって、
編集者の力が大きく影響してるよね~
と感じました。

となると、俄然、リサーチ魂がむくむく。
さっそく、担当編集者柿内芳文さんを検索、検索。

結果、対談やコラムがたくさん出てきました。
そして、一つ一つ読んでいくと、
やっぱりなぁと、納得、たくさんの気づきがありました。

正解のない時代を勝ち抜く武器「納得解」とは?
コルク 柿内芳文×電通 小布施典孝(電通報)

編集者の棚 第2回 柿内芳文さん
(MARUZEN&JUNKUDOネットストア内コンテンツ)

吉田尚記×柿内芳文 「嫌われる勇気」特別対談
「人生を変える劇薬 「アドラー心理学」がいまの日本に必要なワケ」(cakes)

星海社・柿内芳文の僕たちの武器に消費期限はあるのか?(「新文化」オンライン)

上記の対談の一つで、柿内さんが
「はじめに」の部分でどれだけ読者の感情を揺さぶれるか、
「はじめに」に命を懸けている、とおっしゃってるんですが、
確かに、「嫌われる勇気」の「はじめに」にあたる部分には、

人は変われる、世界はシンプルである、誰もが幸福になれる

人は誰しも、客観的な世界に住んでいるのではなく、自ら意味づけをほどこした
主観的な世界に住んでいます

問題は世界がどうであるかではなく、あなたがどうであるか

など、読者の心を揺さぶる文句が並べられています。
それも、読者をひきつけた理由の一つでしょう。

古賀さんと岸見先生の対談によると
アドラー心理学に初めて出会った人の反応は、
「目からウロコが落ちた」という驚きと
「ものすごく腑に落ちた」という共感の
の2種類に分かれるそう。
そのどちらであっても、斬新な考えゆえに、
疑問がたくさん湧き、
読者にとっては、一人称の本だと
直接著者に質問をぶつけることは
できないため疑問が残ったままになってしまう。

確かに、岸見先生の講演会に足を運んだことがあるのですが、
質疑応答タイムの挙手の多さと
疑問を解決しようという皆さんの熱意はすごかった!

そういった「問題」を解決するために、どうすればいいか。

柿内さんは、岸見先生の元へ、ライター古賀さんと共に通い、
毎回5時間程度のインタビューを6~7回行い、
それを元に構成案を練り、執筆に2年かけて完成させたといいます。

ライター古賀さんの「岸見アドラーの決定版となる本を作りたい」という
10年越しの思いを編集者柿内さんがくみ取り、
岸見氏との対話を通じて、本という形にしていく。
その過程で、アドラー心理学に出会って柿内さん自身がどう感じたか、
そして、本を通じてアドラー心理学に出会う読者がどう感じるのかも
徹底的に考え、「問題」の解決方法を模索する。

その結果、
読者が抱くであろう疑問を丁寧に拾い上げ、
それに哲人が答えるという対話形式の採用に
たどり着いたのだと思います。

「伝えたい」という著者の思いと
「知りたい」という読者の思いを
みごとにつなげた編集者柿内さんの
「編集力」のすごさを見た気がします。

最近、次世代編集者がクローズアップ
されているという情報をよく目にします。
ビジネスの世界でも「編集力」は、
これから必須のスキルになるといわれています。

情報をそのままアウトプットする
だけではその情報は価値を持たず、
「伝えたい」相手に「伝わる」形で
発信してこそ、意味がある。
そのためには、「編集力」が必要。

それを実感した2015年の年末なのでした。



株式会社これからでは、
雑誌や広報ツールの編集に長らく取り組んできた
経験と実績を活かし、企画、構成案、編集についても
ご依頼いただいています。
詳しくは、サイトをご覧ください。



2015年12月15日火曜日

ライターになるには/ライターの仕事とは 第14回

関西の編集プロダクション「株式会社これから」では、
編集ライターに転職したい方を募集しています。
そこで何回かに渡って、
ライターというお仕事の話を掲載したいと思います。
今回はその14回目です。

前回までは
「指名されるライターになるには」というタイトルにしていました。
うれしいことに、
ブログをきっかけに、新しいお仕事が始まるという体験もしました。
次はぜひ、
一緒に仕事をする「ライターの卵」と出会いたいものです。
だから「ライターになるには」に戻しました。
やっぱり卵さんにとってはまず「指名される」より「なるには」が大事だから。


「ライターさんって、文章がうまいですよね」と言われることがあります。
取材後に
「うまーーーく書いておいてくださいね」とも、よく言われます。

…へただと、かなり困りものなわけですが…、

とはいえ「うまいんでしょ」と言われると、こんな疑問がわいてきます。
いったい、どんな文章が「うまい」のでしょうか。

私たち「株式会社これから」ではまず、
最後まで読み切ってもらえる文章の作成をめざしています。

当たり前と思われそうですが、簡単ではありません。

最初の文章、
それは大抵、キャッチだとか大見出しなのですが、
これがつまらないと、最初から読む気になれません。
読む気になれるかどうかはさまざまだけど、
私が読者ならまず「自分に関係があるな!」と思えるかどうかです。
関係なさそうな文章を、わざわざ読まないでしょう。
だからキャッチには大抵「あなたにも関係あるよ」というメッセージをこめます。
「そうかな」と思う人には、読み始めてもらうことができます。

自分に関係ありそうでも、生命力のない文だと読み進む気にはなれません。
生命力?
文章のかたまりには、ある意味、いのちが宿ってます。
キャラクターのようなものもあるんです。
それは「これを読むと、元気になれそうだな」とか
「辛いけど、読んでいて共感してしまうな」とか
「新しいことを始めるエネルギーをもらえるな」とか。

そういえば知らない人に会って話すときの、
ちょっと緊張するけれど、会ってよかったと思えるようなのに似ています。
人との出会いに匹敵するような文章なら、読むに値するということでしょう。

ライターの書く文章は小説などとは違って、
「ラストのどんでん返しがスゴイ」なんてことは、ほとんどありません。
となると「いつの間にか、最後まで読んでしまった」という読み心地が大切です。
美辞麗句は、飽きられます。
誇大表現は、見抜かれます。
取材で聞いたまんまだけど、その事実にどう光を当てるかで「いつの間にか」最後まで。

…読んでほしいなあ…!

「美文って、何? いつでもそれを探りながら」

株式会社これから


株式会社これからでは、
編集ライターの仕事に意欲のある人材を募集しています。

○インタビューを中心とする各種制作を長く続けたい人
○相手のために、一生懸命になれる人
○おもしろいこと、好きなことを見つけ、まわりに話せる人

こんな人と、一緒に働きたいと思っています。

仕事の内容
〇企画・編集・原稿作成のアシスタントからスタートします。
〇最初のステップをクリアしたら、取材を担当します。
〇スキルに応じて、企画・編集、インタビューをお任せします。

対象となる方
○業界を問わず、就職した経験のある方。
○業界の経験・未経験を問いません。
〇ワードを使っての入力ができる方。

勤務地
尼崎市南塚口町2-15-18 ル・デポ301
06-4961-5565

勤務時間
10:00~19:00(休憩1H)

休日
土日祝休※土曜出勤の場合あり

給与
経験・能力を考慮し、相談の上で決定します。

雇用形態
アルバイト、契約社員
※正社員登用あり
※試用期間(最長6か月。相談の上で決定します)

待遇・福利厚生
交通費支給(実費。上限月2万円)
各種保険などは雇用形態に応じる

ご連絡はご面倒ですが、
お問い合わせフォームからお願いします。
http://www.corecara.co.jp/form.phtml

株式会社これから
chief executive officer 久保田説子



2015年11月17日火曜日

原稿に大切なこと

こんにちは、ライターの山森です。

前回、取材で大切にしていることをテーマに記事を書きました。
今回は、原稿について。
取材後、ライターはどのように原稿を書いているのでしょうか?

原稿の書き方は、ライターによって千差万別。
記事の組み立て方、進め方は、もしかすると取材以上に人それぞれかもしれません。

あるライターさんは取材前から緻密にストーリーを組み立てるそうです。
私は出たとこ勝負、と言うと良くないかもしれませんが、準備はしたうえで、
取材で出てきたものを活かしたいほうです。

原稿で大切にしているのは、自分のキャラクターを出さないということ。
前の記事で、取材対象者が書いたかのような原稿が理想と書きました。
そこに、私の個性はいりません。
名前を出した連載記事など特殊なケースを除き、
ライターは常に黒子気分でいるのが良い気がします。

また新人のころ、よく注意されたのは「きれいにまとめすぎる」こと。
「その表現だと、誰にでも言えるよね」と言われた時、ハッとしました。

たとえば「楽しい」「おいしい」などの便利な言葉、
よく使ってしまいがちな言い回しはたくさんあります。
でも取材を振り返って、取材対象者が言っていたことが本当に「楽しい」でいいのか、
立ち止まって気付けるかどうかが、まずは大事かもしれません。

一方で、奇をてらった表現で読みやすさが損なわれるのもまた、良い原稿とはいえません。

媒体の趣旨に沿って、取材対象者を表していて、読みやすく、ほかに埋没しない。
私の尊敬するライターは皆、一字一句狂いのない絶妙なバランスで原稿を書き上げています。

書けば書くほど洗練されていくのに、書いても書いても廃れない。
プロフェッショナルの高みを目指して、今日も原稿と向き合っています。

ご覧いただき、ありがとうございました。


2015年11月2日月曜日

日本仕事百貨

これからの人事も担当している市川です。

人事担当ということで、求人サイトを
チェックすることがよくあるのですが、
そんな中で出会ったおもしろいサイトがあります。
「生きるように働く」 がコンセプト。
それが、「日本仕事百貨」です。
http://shigoto100.com/

サイトを開くと、すぐに気づくのですが、
条件から求人を絞り込む「検索機能」がありません。

「求人」をクリックすると、カテゴリ一覧がでてきます。
「ものつくる売る」「コミュニケーション」「地域に根ざす」
「問題解決」「空間づくり」「農業漁業林業」「日本の伝統」などなど。

さらに、そこから進む企業ページも、
4000字近い記事と写真で構成され、最後に募集要項と続きます。

記事は、社員の方たちへのインタビューをもとに制作され、
その会社のよい面だけでなく、仕事のたいへんな点やつらい点など
ネガティブな面も包みかくさず書かれています。
実際に足を運んできちんと取材するからこそ、
「その会社で働くということ」をリアルに感じることができます。

その企業の根っこの部分をきちんと共有してから応募できる、
この部分に、すごく共感します。

ちなみに、求人情報のほかにも、コラムなど読みもの記事もおもしろく、
さまざまなイベントも主催されています。

スタッフにこのサイトを紹介したとき、
久保田の感想は、
「すっげえ、いいですね。やってる人に会ってみたい。」でした。
絶賛スタッフ募集中の人事担当としては、
こんなサイトで求人できたら、いい出会いがあるかも
って単純に思ったのですが、
さすがのライター・編集者魂を感じました~。

既存の紙媒体やサイトで求人広告を出すことは、
王道の方法かもしれません。
でも、そこに自分たちが求める出会いはあるのか。
「日本仕事百貨」というサイトを通じて、
いろんな学びを得ました。

「これから」らしい、「これから」にしかできない
求人ってなんだろう。
お互いに一緒に働きたいと思えるヒトと出会うために、
自社サイトやブログを通して、
ありのままの「これから」を伝えていきたい。
そんな思いで、ただいま、自社サイトのリニューアルを進めています。
そして、「これからブログ」も内容を充実させて
いきたいと思っています。

ここでちょっと宣伝を(笑)
株式会社これからでは、「ライター転身講座」を開始しました。
詳細は、こちらのブログ記事をどうぞ。
http://corecaracorecara.blogspot.jp/2015/10/blog-post_20.html

自社の宣伝もはさみつつ、今回はこの辺で。