2016年2月8日月曜日

ライターになるには/ライターの仕事とは 第15回

文章で何か大切なことを表現しようとするとき、
自分なりのルールを持っている人もきっと多いはずです。
私の場合、日本語でしか書けないので、
日本語でどう表現するかに、ある程度のルールを持っています。

お仕事だと「統一表記」が重んじられる場合もあるので、
守るように心がけますが、
それすら「こっちのほうが、読み心地いいかもしれないです」と
別案を提案することもあります。
文章の構成とも、内容とも関係なく、
ルールだけで読み心地がちがう。ひいては、読む人の興味の度合いが変わる。
そのくらいの価値と威力があると思っています。

いわば、文章の「肌ざわり」、服でいうところの「着心地」のようなもんです。
テクスチャーともいうんでしょうか。
料理でいえば、調味料かもしれない。

私の文章には、どちらかというと漢字が少ないです。
簡単にいえば「読みやすいから」「読み疲れ防止」なのですが、
「本当に伝えたいこと」を立たせる作用もあると思っています。
漢字には読み方と意味の両方がつまっていて、
見なれた漢字なら考えることなく読み進めることができますが、
なじみがないと、頭に入ってこなくなります。

文字数が200字でも1000字でも、
基本、最も伝えたいことは数行でしかありません。
まずはそれが立たないと、その文章の存在意義そのものがなくなってしまう。
コンセプトにあたる、その数行を除いた残りは、
すべてコンセプトを深く理解してもらうための援護射撃ともいえるものです。

ひらがなが漢字を立たせ、漢字がひらがなを立たせるバランスに。
カタカナは最も目立つので、
入れるのであれば、薄っぺらくならないように気をつけながら、意図的に。

読んだ人に作用して、行動に影響するまで。
「なんとなく気になる文章で、つい読み返したくなる」ように。

まあ、そんなことになっているかどうか、ほんまはわかんないんですが、
ライターのたくらみは、続きます。


「いい文章を読むと、行動したくなる。…はず。」
株式会社これから